親知らずの抜歯や顎関節症の治療でも、大学病院などの歯科口腔外科では一般歯科からの紹介状がない場合、受診できないことや別途で費用がかかることもあるので、一度一般歯科を受診してみるとよいでしょう。

歯科口腔外科とは

歯科口腔外科とは虫歯や歯周病以外の口腔の外科処置を中心として扱う診療科です。

埋まってしまっている、あるいは神経に近い親しらずの抜歯、事故などにより顎の骨が折れてしまった場合の処置など、一般歯科ではあまり例のない処置や全身疾患を抱えている患者さん、難しい抜歯などを主に行います。

親しらずの抜歯

親しらずは必ずしも抜かなくてはいけないわけではありません。

歯ブラシが届かず清掃不良のために親知らずや手前の歯が虫歯になってしまったり、半分だけ歯が生えた状態でおくと化膿してしまう場合があります。また、完全に歯が歯茎の中に埋まっている場合でも、親しらずが横に生えていると手前の歯を押して痛みが出たり、歯並びが悪くなる可能性もあります。

このような場合は抜歯の対象となります。一般歯科でも親しらずの抜歯の可能なケースもありますが、抜くのが難しい場合などは専門の歯科口腔外科に依頼することもあります。

顎関節症の治療

顎関節症は20歳代の女性に多く、かみ合わせの不具合や頬杖、精神的なストレスによる歯ぎしりなどさまざまさ原因が考えられます。

症状としては口が大きく開けられない、顎を動かしたときに音がなる、口を開けたときや噛みしめたときに痛みが生じたり違和感を感じる、などが主に挙げられます。

治療方法については現在のところ完治は難しいといわれています。しかし、原因を除去することで、症状を軽減することは可能です。

例としては、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりが考えられる場合はスプリントとよばれるマウスピースのようなものを使用し、顎にかかる負担を軽減させます。 また、テレビを見ている最中や食事の準備をしているときに食いしばる癖があるのであれば、意識的に歯と歯を噛み合わせないようにしましょう。 顎に痛みが生じているのであれば、なるべく硬いものを食べないことも時には必要です。

多くの場合、時間と共に症状が軽減していきますが、中には変化がない、あるいは悪化することもあり、治療法と原因について今でも研究が進められています。